SRフォーラム2012 分科会2-C 社会に信頼されるNPO/NGOを目指して
こんにちは、社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク事務局です。
5/17・18に開催いたしました「5/17-18 SRフォーラム2012―社会的責任(SR)から社会的信頼(SR)へ」のレポートより、分科会2-C 社会に信頼されるNPO/NGOを目指して~NPO/NGOのSR取組み事例紹介 についてのレポート報告です。
—————————————————————————-
講 師:石原達也(岡山NPOセンター)
報告者:中村奈津子(参画プラネット)
:松尾沢子(国際協力NGOセンター)
進 行:小堀悠(NPOサポートセンター)
分科会2-Cでは「社会に信頼されるNPO/NGOを目指して~NPO/NGOのSR取組み事例紹介」と題した分科会が行われました。ISO26000について理解を深めてもらい、自団体での取組み方をイメージしてもらうことを目的として、ISO26000についてのミニ講義やグループワーク、NPO/NGOのSRへの取組み事例の紹介を行いました。
最初に、岡山でCSR調査やNPO経営実態調査、中小企業向けの社会事業支援(講座、個別支援)、おかやまシェア・ウェブの構築・運営、NPO事務局検定、「ISO26000を自団体に当てはめる勉強会」等を行っている岡山NPOセンターの石原達也さんに、20分で早わかり「ミニ講義 ISO26000」を行っていただきました。
1.マルチステークホルダープロセスで作られました!
2.企業だけではなく、NPOや全ての組織に!
3 ガイドライン規格で「認定」はなし!
4.中核課題は7つ!
5.どう実施するのか?…アジア諸国や中小企業でも取り組まれている?
以上5つのテーマで、ISO26000についてポイントを押さえた解説をしていただきました。
その後、「ISO26000を自団体に当てはめる勉強会」のワークシートを使い、グループに分かれて、中核主題のうち2つのテーマを選び、「団体ですでに実施していること」「今後すべきこと」について参加者がそれぞれ考えました。「普段考えないことなので難しい」という声もありましたが、「様々な参加者と一緒にすることで新たな視点をもらえた」「もっと考えたい」等の感想もあがりました。
続いて、SRの取組み事例を参画プラネットの中村奈津子さんと国際協力NGOセンター(JANIC)の松尾沢子さんにご紹介いただきました。
まず中村さんからは、名古屋で開催している勉強会について現状や課題についてお話いただきました。2011年4月から参加者4名で始まった勉強会は、今では10名程度の参加者があり、参加者もNPOやNGOスタッフに限らず、企業、自営業、教員、市議会議員などが様々な組織の方が集まって開催されています。勉強会は、参加者の多様性を確保し、勉強会らしくない雰囲気づくり、対話を重視した進行が特徴であり、工夫された点となっています。今後については活動および成果の外部への発信と、この動きを他の地域へも広げていく仕掛けづくり、また会の方向性についての検討が課題とのことでした。
次に、松尾さんからは、 国際協力NGOセンター(JANIC)が2008年より実施している自己診断システム「アカウンタビリティ・セルフチェック2008(以下:ASC2008)」の取組みの経緯やその仕組み、実績や実施団体の声、課題についてお話いただきました。
ASC2008では、NGOの代表(経営者層)、事務局責任者、スタッフの3者・層から各1名、最低3名以上が参加し、立会人2名(JANIC正会員団体関係者とJANIC事務局)のもと、NGOが日本社会で信頼を得て活躍する上でも重要な要素である「組織運営」「事業実施」「会計」「情報公開」の4分野41項目の指針が求める状態が団体にあるか否かを二者択一で判断します。今後は、小さな団体、兼業NGO、海外に行っているスタッフがいる等の中で、時代にあわせたやり方を検討しているところで、現在は改定版を予定しているそうです。
SRの取組みには、正解があるわけではありませんが参加者の方々が、自団体内での共有や取組みの検討などに活用していただきたいと思います。