ISO26000 国際オープン・フォーラムに参加して(CSOネットワーク 黒田かをり)

ISO26000 国際オープン・フォーラムに参加して

黒田かをり(CSOネットワーク)

会場の様子(2014年10月7日)

2014年10月7日~8日、インドネシア、バリ島で開催されたISO26000の国際オープン・フォーラムに参加しました。フォーラムにはジャカルタ、カリマンタン、東チモールなどインドネシア各地から50~60名が集まりました。企業(特に資源採掘、エネルギー関連会社)からの参加者が殆どでしたが、NPOと行政セクターからも数名、参加していました。

このフォーラムは、ISO26000の規格開発にも熱心に関わってきたインドネシアのスハルマン・ノーマンさんを中心に、所属団体であるCFCD(コミュニティ発展のための企業フォーラム)とインドネシア規格協会が主催しました。また、ISO本部とISO26000の発行後組織(Post Publication Organization: 通称PPO)も開催に協力しました。

スピーカーの皆さん(右端はLRQAジャパンの冨田秀実さん、左から2人目はNNネットのセミナーにもご協力くださったカロリン・シュミットさん、2014年10月7日)

 フォーラムでは、基調講演を行ったインドネシア最大手のセメント企業(PT セメン・インドネシア社)のほか、ISO26000に取り組むインドネシアの企業が、それぞれ事業内容やISOの取組み状況や課題などについて講演をしました。また、ISO本部のサンドバーグさんやオランダのクローダーさんはISO26000の世界での活用状況について、ロイド・レジスター.クォリティ・リミテッドの冨田さんや米国の環境NGOエコロギアのシュミットさんなどは、地域でのISO26000の取組み事例についてそれぞれ共有しました。冨田さんは、昨年度、企業活力研究所が行ったCSR規格や基準の活用調査の結果をもとに、日本企業のISO26000等の活用状況について話しました。調査によれば、53%の企業がISO26000を活用していると回答していますが、一方で、中核主題(第6章)のみへの言及に留まるなど、活用の仕方には課題もあるとのことでした。

黒田発表のセッション(右端が筆者、2014年10月8日)

私は、ステークホルダーエンゲージメントとコミュニティへの参画・発展におけるNPOの取組みを3つお話ししました。ひとつは、私自身も関わるCSRレビュー・フォーラム(CRF)の事例です。CRFは、ISO26000をベースに企業活動への第三者レビューを行う「CSRレビュープログラム」を提供しており、NECには2011年から4年続けてレビューを行いました。2つ目はコミュニティへの参画・発展ということでNPOセンター・コモンズ茨城が中心となりマルチステークホルダーで進める「地域のパートナーシップを拓くSRネット茨城」や「SR地域円卓会議」の取り組みを紹介しました。3つ目として、NNネットの事業全般とNSRについてお話ししました。企業に対して働きかけるNPO/NGOは多いですが、参加者には、NPOが課題解決に向け対話や協働を行う事例や、NPO/NGOが自組織の社会的責任を向上させる取組みは、かなり目新しく映ったようでした。

その他には、現在、ISOが策定中の「持続可能な調達」規格の進捗状況や、人権への取組みの共有がありました。また、グループに分かれて、社会的責任(SR)を進めていくために何をすべきか、何が必要か等について議論を行いました。

ワークショップの様子(2014年10月8日)

国際オープン・フォーラムの後、9日、10日は引き続きワークショップが開催されました。私は初日の昼過ぎまでしか参加できませんでしたが、参加者の皆さんが熱心にSRやISO26000に取組んでおられる様子が伝わってきました。

このようにISO26000の活用やSRへの取組みについて、国境を越えて、事例を持ち寄り、情報共有や意見交換を行うことは必要だと思いました。PPOでは今後もオープン・フォーラムやワークショップを継続的に開催していくと思いますが、NPO/NGOの取組み事例は世界的にもまだまだ少ないので、NNネットとしても大いに貢献をしていきたいと思います。

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