【報告:共催イベント】地域に愛される中小企業のためのSDGs勉強会 横浜の老舗企業から学ぶ中小企業のSDGsと広げる仕組み
日時:2019年2月18日(月)13:30~16:30
会場:岡山市勤労者福祉センター4階会議室
主催:NPO法人岡山NPOセンター、CSR報告書を読む会
共催:SDGsネットワークおかやま、社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク(NNネット)、一般財団法人CSOネットワーク、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
https://www.facebook.com/events/405522723523835/
〇概要
2月18日(月)、(特活)岡山NPOセンターとCSR報告書を読む会の主催、SDGsネットワークおかやま、(一財)CSOネットワーク、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]とNNネットの共催により、「横浜の老舗企業から学ぶ中小企業のSDGsと広げる仕組み~地域に愛される中小企業のためのSDGs勉強会~」が開催され、30名強の参加がありました。
まず基調講演として、地域に根差した企業としてさまざまな表彰(政府のジャパンSDGsアワード等)を相次いで受けている株式会社大川印刷代表取締役社長の大川哲郎氏より、同社のCSRやSDGsへの取り組みの経過とともに、同氏らの提案や働きかけを通じて実現された、横浜型地域貢献企業認定制度についても紹介されました。
また、CSOネットワーク事務局次長・理事の長谷川雅子氏より、「持続可能な公共調達」(SPP)について、海外の調査事例や、国内での昨年度に実施した「公共調達・公契約条例と地域の持続可能性に関する全国自治体アンケート調査結果」について報告し、横浜市をはじめとする自治体独自の地域貢献認証制度が多く作られている状況について共有されました。また、岡山県、岡山市からのアンケート結果も報告し、「岡山市女性が輝く男女共同参画推進事業所認証」企業に対する入札時の加点等の事例も紹介がありました。
「横浜型地域貢献企業認定制度から学ぶべきポイントと公共調達」と題した討論では、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者の川北秀人氏は日本政府の調達において率先して持続可能な公共調達の取り組みを進めるべきこと、自治体自身がSRに取り組むこと、岡山市の公共調達の規模感と経済的インパクトの観点から公共調達による社会的責任の推進への影響が大きいこと等の指摘がありました。討論では、大川社長、CSOネットワーク リサーチ・フェローの高木晶弘氏より、「日本全国の自治体が社会責任調達や地域貢献企業優先調達を進めるために、どのような働きかけが必要か?」といった論題について意見を交わし、SDGsなどの取り組みによって地域の優先課題を特定し、そうした視点を公共調達における企業評価に取り入れていくことが重要との意見が出ました。
岡山市民からは、大川印刷による先駆的な取り組みに共感する感想が聞かれ、地域課題としては先般の自然災害による被害からの復興にどう取り組むか、太陽光発電・パネルの廃棄処分問題、岡山の小さな自治体でもどう取り組めるのかなど、地域目線の意見が出ました。
今後、こうした意見交換や勉強を重ね、岡山独自の地域貢献・SDGsに資する取り組みが民間・市民の側からさらに活発化することが望まれる。なお、出席していた岡山市の労働組合関係者からは、岡山でのカキ養殖業者による技能実習生の不適切な管理問題について話があり、SDGsのような良い面だけではなく、引き続き社会的責任への取り組みも重要であると認識しました。
以上